ひかげ読書

本と漫画と時々色々

「あなたに会いたい」 独白するユニバーサル横メルカトル/歌野正午

今日初めて行った隣市のブックオフがとてつもなかったです。角川ホラー文庫の初期作品がざっくざく。際限なくなってしまうので3冊でおさえましたがまだまだ欲しいものいっぱいあって困った...。

というどうでもいい話ができるのがブログのいいところですね。

 

ホラーミステリー強化月間はまだまだ続いているので大好きな不条理もの!平山夢明の名前を見るだけで実家のような安心感ですね。ですね!?

【あらすじ】

表題作:タクシー運転手である主人を助手席から支える独白する地図。仕事中に客を殺してしまった主人は死体を埋めた場所をその地図に記していく。徐々に増えていく印だったが主人は事故で死亡。そしてその地図はその息子の元にたどり着くが、その印の意味が分かってしまう。

 

【感想】

平山夢明といえば、と思ったときに「ダイナー」と悩んだけれど最初に読んだ平山作品という衝撃で「独白する~」を選びました。異常者だらけの本は一周回ってギャグに思えるね。

8編収録の短篇集。正直表題作は、地図に意思を持たせるという発想はぶっ飛んでていいが他の作品の衝撃が強すぎて霞む。だってそんなにグロくないんですもん...。

 

視覚的にきつい、精神的にきついなど色んなテイストが混ざっているが1番読み終わってからも心に重しを残したのは「無垢の祈り」かなぁ...。

暴力を振るう義父、宗教にはまった母をもつ主人公のふみは誰にも助けを求められず絶望するが、近所に出没する連続殺人鬼の話を聞きどうにか会えないかと期待する。

ラストはどっちに転んだか分からないが、ふみからしたら会えただけで希望で胸いっぱいよなぁ。まさか平山作品で感動する日がくるとは。

 

ゆるキャラ部門第1位はΩ。汚物部門の第1位もΩ。圧倒的かわいさ(錯乱)

「すさまじき熱帯」はバナナマンがコントにできそうじゃない?オチは当然ブラックアウトで。

 

昔雑誌のダ・ヴィンチかananでおかずクラブのゆいPがこの作品をお勧めの1冊としてあげてて、以外と闇深いんか?と親近感がわきました。信用できる。