「再生からの恐怖」 恐怖 角川ホラーベストセレクション/アンソロジー
親知らずの記事を書いてからはブログを書く元気がなく、その代わりになぜかホラーを過剰摂取していました。最近のブームは角川ホラー文庫の一覧を見ながら、ブックオフオンラインやKindleで古い方からあさりまくることです。初期のあの無機質で不安しか思わせない表紙がいいんだよ。いいんだよ!
(大きい声では言えませんが、最近の角川ホラー文庫の表紙は綺麗なお兄さんやお姉さんやらがいて読む気にならんね)
で、以前にも投稿したアンソロジー再生
https://kagen62.hatenablog.com/entry/2021/08/22/165721
の続編である、恐怖を書店で見かけて即購入、読了しました。
やっぱりいいねぇいいねぇ。
表紙は前回の黒バックに女の子の生首と対比して、白背景に男性の首。
前回と違う8人の短編が収録されているが、解説でもあるように前回の心霊・怪奇と比較すると、今回は少しSFホラーに寄ってる感じ。
収録作家は、宇佐美まこと・小林泰三・小松左京・竹本健治・恒川光太郎・服部まゆみ・坂東眞砂子・平山夢明。やった平山夢明おる!勝った!!?
宇佐美まこと/夏休みのケイカクのみ既読で、あとはすべて初読。小松左京・竹本健治・坂東眞砂子に至っては完璧はじめましてでしたがこれはハマる。
全体的なぞわぞわ感で言うと、今回の恐怖の方が好みかもしれない。
そしてなんと言っても小林泰三/人獣細工は段違いの衝撃。このアンソロを読む2冊前にKindleで小林泰三/食人屋敷を読んでいたのもあって、小林泰三のエグさを久々に痛感しつつもう新作が世に出ないことに淋しさも感じていた。
そこからのアンソロ最後の人獣細工ね。怖いよそりゃ。
真実はなんとなく読めたけど、そこに主人公が気づいていく過程はもう読むの止めろって!と思いながら心臓バクバクしました。知っていいことなんてないんだよ...。
多分この作品がなかったら再生に軍配が上がってたかもしれないというぐらいの衝撃でした。
と、最後の作品に思いの丈をぶつけてしまいましたが初っぱなの竹本健治/恐怖もあり得ない作品。なんと言っても8ページという短さ。星新一かな?
開幕からこの本の不穏さ、不気味さ、怖さをすべて表してくれた指標的作品。8ページでこんなに怖くさせれるのすごいな。
あと1作ぐらいは読みたいので編者にはとても頑張っていただきたいと思いました。
あなたが好きなホラー作品を教えてください。