私的頭おかしい系小説3選
歯医者にいったらクリーニングと称してドリル的なもので歯茎をがんがんに削られて(誇張表現だけどそんぐらいやばい)吐き出したのはつばでは無くほぼ血でした。吐血やばば。
頭おかしい小説はみなさん読みますか?私は読みます大好物です。内臓やら汚物のびちゃびちゃ感、気持ち悪い粘着系の精神的気持ち悪さなどなど。今回は気持ち悪かった頭のおかしい小説を紹介します。怖いもの見たさってあるよね。
1 殺戮に至る病/我孫子武丸
まずこれをあげないで他に何をあげるんだ。今さら感はすごいけどやっぱりナンバーワン。
犯人の名前ってどんなに有名作品でも後々覚えてることってなかなかないじゃないですか?この作品の何がすごいって「蒲生稔」の三文字で殺戮に至る病って分かるところだと思うんですよね。みんなの心に蒲生稔が生き続けている。
作中に登場する岡村孝子の名曲「あなたの夢をあきらめないで」を芸人のもう中学生が歌ってるだけで思い出したからもうだめ。心の中で超生きてる。
グログロびちゃびちゃ系。学びは何もないので読書感想文には向きません。
2 悪虐/新堂冬樹
何の気なしに手に取った過去の私をぶん殴った後にハグしてあげたい。
余命わずかの愛する妻のために、見ず知らずの人に対して暴力レイプのオンパレード。開幕からフルスロットルでもはやギャグ。感想サイトを見るとこれは白新堂だという感想もあるけどさすがにこれは信念があったとしても白くはない。
最後にはなぜ彼が非情になる必要があったのかということが分かるが、明かされてすぐエンドなので読み終わってもしばらくポカン。さすがにそれは理由にはならんやろと大ツッコミ。
忘れたころにまた読んでは同じ気持ちになりたい作品。なかなかハードな描写は多いけど、殺戮に至る病が平気ならまぁ平気でしょう。
3 吐きたいほど愛してる/新堂冬樹
連続で新堂作品になってしまったが仕方ない。しかし何の気なしにとった二作品が二つともやばい作品て運持ってるね。
タイトルのとおり吐きそうになります。今より耐性がなかったのでなかなか胸が気持ち悪くなった。これは吐きたいわ、と思う短編集。
その中でも「半蔵の黒子」は相当やばい。醜男のストーカーもので、常に「俺は悪くない」精神の持ち主。湿度のある気持ち悪さが伝わるのと虫。肉ウジ虫チャーハンはあかん。
どれも自己愛の塊で自分はこうはならないようにという学びがありますね。
4 インザ・ミソスープ
村上龍といえば「限りなく透明に近いブルー」ですよね。自分もそれから読んだのですが「セックス!ドラッグ!暴力!」の感想だけで終わりました。
次に読んだのがこちら。外国人向けの風俗アテンドをする主人公とアメリカ人のフランク。このフランクがとてつもなくやばい。上記3作に比べるとそういうシーンは少ないが密度が濃い。殺戮描写はなかなかに強烈でぐちゃぐちゃなのに、視点となっている主人公の思考停止からどこか乾いたように描写される。
グロいのに主人公と同じくフランクに対して同情のような何かを覚える不思議な作品。
書ききれないのでここに書きますが、平山夢明作品は何読んでも胸糞悪くなれるのでオススメ。村上龍のオーディションを思い出したので今度はやばい女セレクションでも書こうかな。
今後もただただ怖いホラーとか叙述が素晴らしいミステリーだけでなくこういう気持ち悪いナンセンス物を読んでいきたいです。オススメあったら教えてください。
実は自分が今まで読んだなかで一番やばいと思った作品はあるのですが、あれは独立した記事で書きたいのでこうご期待。