ひかげ読書

本と漫画と時々色々

「どんな刺繍をしようか」 水を縫う/寺地はるな

本日朝9時から居住地のコロナワクチンの1ヶ月後の予約ができるということで、久しぶりにF5を連打しました。噂通りまじで入れないんだねあれ。地方民だからマシだけど、東京なんて打ちたくても打てませんわこれ。

ファイザー民ですが、副作用などなど体験談あれば教えていただけたらと思います。びびってるんすよ。

 

で、暗い話を読んでばかりなので今回は2021年夏休みの課題図書(高校生の部)にもなりましたこちらです。あらすじを読んだだけでものすごく惹かれたのでわくわくしながら読みました。

【あらすじ】

祖母、母、姉と4人で暮らす高校生の清澄は刺繍が趣味のことで周りから浮いていた。姉の結婚が決まりウェディングドレスを手作りしプレゼントすると宣言する。

 

【感想】

ま~~~~~ぼろ泣きしました(ガチ

最近情緒がやばすぎて涙腺ぶっ壊れマンなんですけどそれにしてもしっかり泣いた。

⁡寺地作品は他にも数作読みましたが一つ前に読んだ「大人は泣かないと思っていた」も泣いたなぁ。で、その前作にもつながるのだが、レッテルに縛られる人たちが描かれている。レッテルとは「母はこうあるべき」「男は男らしく」「嫁は家族のために生きるべき」「女はかわいくあるべき」とかそういうの。家族のみんなそれぞれに縛られた立場があり、読んでいて誰にでも感情移入してしまう。

母はシングルマザーとして家族を支えるが、息子は離婚した元夫と同じく縫製の道に進もうとしているのを良く思わず、そのことで清澄と度々衝突する。かーちゃんもうちょっと信用してあげて。

 

終盤はドレス作りに限界を感じた清澄が助けを求めたのは父親。気力もなく毎日を過ごしていた父親が覚醒してドレスを1日で作る過程は圧巻。

これはもう本当に映像で見たいんだよ~~。質感とかさ~~見たいんだよ~~。

そして名前の由来のシーンからのドレスに刺繍を入れるシーンで終始ぼろ泣き。こんなん泣かん人おらんやん。


男らしく、女らしく、母親らしく、父親らしく。みんな何かしらのレッテルを貼られている中で生きていて、いかに自分を持って自分を信じて生きているのが大事なんだと。
うるせぇ私はいつまで経ってもこんなんだよ!という気持ちで生きていきます。

何度も言うが、こういう服飾系の話(蛭田亜紗子のエンディングドレスとかフィッターX)コミカライズかむしろ実写で見たいんですけど!見たいんだよ私は!!