ひかげ読書

本と漫画と時々色々

2021年上半期に読んだ本ベスト5

大雨が続きますね。自分の地元も朝から全国区のニュースに出ていたりと色々心配になります。

 

自分は昨年、結婚と共に今の場所に引っ越してきたわけですが、家から徒歩5分の所に市立図書館があります。まーーーこれが大変便利。読書沼にすっかりはまりました。

昨年8月からおよそ1年ぐらい1日1冊生活を続けているのですが、今数えたら今日までで403冊でした。暇か?

 

というわけでタイトルの通り、2021年上半期のベスト5です。ジャンルごちゃ混ぜ。

昨年読んだ本でもめっちゃ気に入ったのあったのですが、今更2020年を振り返ってもねぇ。また個別に投稿しよー。

 

ラバー・ソウル/井上夢人 (ミステリー)

 2021年入ってすぐに読んだのがこれ。新年早々暗い気持ちになれました。やったぜ。

醜い容姿の男がモデルのストーカーとなる話。

途中まではストーカーキモいとしか思えなかったが、最後には五体投地。めちゃくちゃ悲しくていい話でした。

その厚さに物怖じするが、冗長にならずオチのためにはどのシーンも必要でした。

あるキャラのラストにかけてのクソッぷりには最早笑えます。

 

名探偵のはらわた/白井智之 (ミステリー)

汚物、血液、内臓などなどエログロのオンパレードの人に勧められない作家No.1作家。

しかし、なぜかこの作品だけは相当それらの要素が控えめとなっているびっくり仕様。

グロくても論理的な思考で推理するアンバランスにいつも脱帽するが、この作品は純粋に探偵物で自分の中の評価が爆上がりしました。

実際に過去に起きた事件の犯人たち(阿部定や青酸コーラなど)が現代に蘇り事件を起こし、それに対抗するは蘇る名探偵、というストーリー。

粗暴だけど憎めない名探偵と巻き込まれ系助手の主人公が良いバランス。

最後はかなりあっさりだけど、成長した主人公に感動。必読。 

 

強欲な羊/美輪和音 (ホラーミステリー

イヤミスでありホラーな読み口の短篇集。こういうのが好きなんですよこういうのが!

「羊の皮をかぶった狼」がいっぱい出てきます。嫌な女いっぱい。

乙一とか米澤穂信みと感想サイトでよく見るので自分と同じようなのが好きな人にはお勧め。「この闇と光」とかね。

 続編として「暗黒な羊」があります。つながってる話もあるのでぜひ順番通りに読んでほしい。

 

エンディングドレス/蛭田亜紗子 (ヒューマンドラマ)

上3つとは相当ジャンルが違います。実はこういうのも読むんすよ。

旦那に先立たれた妻が自殺するために手芸店に首つり用のロープを買いに来たところ、「終末の洋裁教室」の文字に惹かれ、エンディングドレス(死に装束)を作るため教室に通い始める。

「どうせ死ぬから」という投げやりな気持ちを持っていた主人公だが、死に装束をつくるまでに先生から課せられる様々な課題を考えながら過去を思い返すことで前向きに生きることを決めていく。

沁みる。とにかく沁みる。素敵すぎる。過去を引っくるめて生きていくということに気づきます。

 

男ともだち/千早茜 (恋愛?)

 異性との友情は成り立つのか?というポイントに焦点を当てた作品。昨年初めて千早茜作品を知ったのだが、一瞬で沼にはまりました。その中でもこの作品はねぇ...身につまされるというかなんというか。もぞもぞして読むのが少ししんどかったけどめっちゃ好き。

彼氏と愛人のいる神名が久しぶりに連絡をとった大学時代の男友達ハセオ。

ハセオはかっこよすぎるんよ~まじで~。一歩間違えればただの依存なんだけど線引きがえぐいぐらいしっかりされててギリギリで成り立ってる関係が切ない。

リアリティがないという感想も見るが、こういう関係性があるのもいいよねって提示してくれたと思えば。

 

気になった作品があればぜひ読んでみてください。

好みに合わなかったらごめんす。